COLUMN 「父に生きる力を」願いを込めて在宅輸血を決めたMさんの話

M's Story

こんにちは。
今回はお父様の在宅輸血を決めたMさんのお話をご紹介いたします。

・初めての出会いは10年前

Mさんが初めて木村クリニックに来院されたのは、10年前のことでした。
それはMさんのお子さんが小学生のときで、膝が痛くなったということで受診されました。
もともとMさんのお母様も木村クリニックに通っており、お子さんの受診後、Mさん自身も通い始めることになりました。
その頃は院長も外来の診察をしていて、たくさんの患者さんが来院されていました。
Mさんは今でも木村クリニックで知り合いになった方たちとよくお会いになるそうで、ずっと木村クリニックの外来に通院しているような気分だとお話されていました。
院長が外来をしているときは、待ち合い室に患者さんが入り切らず外まで並んでいるようなこともありましたし、2~3時間待ちということもありました。
土日も休日も夜も遅くまで診察をおこなっていたため、Mさんの仕事が7時に終わって8時ギリギリに滑り込むように診察をすることもありました。
当時、Mさんはリハビリもあって週3回は通っていました。
フラダンスをされていたのですが、リハビリをするととても楽になったそうです。
「院長先生も副院長先生もとても穏やかで、この地域に木村クリニックができて本当に助かりました。」というMさんの言葉は今でも私たちの励みになっています。

・お父様とお母様の在宅医療

3年前、Mさんのお父様が肺気胸で手術をし、入院されました。
その後、ケアマネジャーさんの紹介で木村クリニックの訪問診療を週一で受けることになりました。
また、お母様はもともと腰痛持ちだったのですが、ある日トイレに座ったら立てなくなり、そのまま入院されることになりました。
膝痛と腰痛で週2回のデイサービスに通いながら、在宅医療を週一で受けることになりました。
お母様は時間帯によって元気であったり、ボーっとしていたりと差が大きいそうです。

・週一の外来では院長とおしゃべりを

Mさん自身も今でも週一で院長の外来に通っています。
院長とはお互いに流行りのダイエットに関する情報交換して、主にダイエットの話で盛り上がっています。
一昨年、院長の外来が金曜日だけになり、在宅医療に移行するという話を聞いたとき、Mさんは大きなショックを受け、待ち合い室ではMさんを含めた患者さん皆さんで「どうしよう?」と話をしていたそうです。
一時的に他のクリニックに行ってみたという患者さんも金曜日の外来に戻ってこられたようで、当院としてもありがたい限りです。

・お父様の肺気胸の再発と白血病、そして在宅輸血の決断

そんな日常が過ぎる中、Mさんのお父様の肺気胸が再発してしまいました。
緊急往診でレントゲンを自宅に撮りに行き、お父様は肺気胸で救急搬送され、そのまま入院となりました。
病院でトロッカーを入れて治療した後、どうにか退院となりました。
しかしながら、退院後、お父様の体に痣ができるようになり、頻繁に「だるい」と口にされることが多くなったそうです。
血液検査の結果、白血病の疑いがありました。
病院では抗がん剤の治療を勧められたそうですが、コロナ感染予防のため入院すると面会することができないこともあり、Mさんは在宅医療を選択しました。
2021年5月には、初めての在宅輸血をおこないました。
輸血をするとお父様の顔色がよくなり、元気になります。
「本人(父)に生きる力を」
そう願いを込めて、Mさんは在宅輸血を決断されたのです。